コロナ禍の飲食店 キッチンカーに活路

来店客減少 お客を求めて外回り

熊本日日新聞 | 2021年02月17日 10:00

キッチンカーでフルーツサンドの販売を始めた「ビストロ海真丸」=菊陽町

 新型コロナウイルス禍で打撃を受けた飲食店がキッチンカーを使った営業に乗りだすケースが目立っている。来店客の減少をテークアウトによる売り上げでカバーするのが狙いだ。移動可能という機動性を生かして新規顧客の獲得も目指している。

 大型商業施設「ゆめタウン光の森」そばにある菊陽町の居酒屋「ビストロ海真丸」。昨年12月、店舗と同じ敷地にフルーツサンドをテークアウト専門で販売するキッチンカーを開業した。

 サンドにはフルーツやクリームをふんだんに使用。「インスタ映え」を意識した商品と焦げ茶色を基調とした車の外観が女性らの目を引き付けており、浜崎真社長(41)は「外出自粛の影響で落ち込んだ店の売り上げをカバーしており、売れ行きは想定の3倍」と笑顔。顧客開拓へ別の場所での移動販売も計画している。

 一方、ラーメンの出張販売を今月から始めたのは「味千ラーメン」を展開する重光産業(菊陽町)。依頼があった事業所などに出向き、キッチンカー内でラーメンを作って提供する。

 もともとイベントなどに活用していた車両を有効活用。店舗での1月の売り上げは緊急事態宣言の影響もあり、前年比3割減と落ち込む中だけに、「ウィズコロナの時代はこちらから出向くことも重要」と強調する。

 飲食物の移動販売業者でつくる熊本ケータリングカー協会(熊本市)によると、軽自動車をキッチンカーに改造する場合、車両や調理器具、電気設備などを含めた必要経費は300万円程度。ビルなどに店舗を構えるより初期費用が抑えられるのもキッチンカーに注目が集まる一因という。

 コロナ禍前はキッチンカーを展開する県内の事業者は30前後だったというが、現在は50以上に増えているとみられる。従来店舗の売り上げ補完を目的にした出店が目立つといい、鋤崎亨代表(60)は「コロナ禍で店を訪れる人が減った中、キッチンカーを使った営業がさらに増えるのではないか」と話す。

 にわかに注目を集めるキッチンカー。製造販売をしているGスタイル熊本(熊本市)にも注文や問い合わせが増えており、古川直博社長(42)は「車両に厨房[ちゅうぼう]機器を載せるタイプ以外に、キッチンを車両でけん引するトレーラー型も人気」。厨房機器販売・買い取りのテンポスバスターズ熊本店(同市)でもキッチンカー用に調理器具を購入する飲食店関係者の姿が目立つという。(中原功一朗、福山聡一郎)

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