10連休対策 国民生活への配慮万全に

4月22日 09:33

 皇位継承に伴い、今年の大型連休(ゴールデンウイーク=GW)は27日から5月6日まで異例の10連休となる。長期休暇を家族旅行やレジャーなどに充てる人も多かろう。しかし、医療、金融機関や保育施設などの長期休業は、国民生活に支障を与えかねない。

 政府は、「国民生活に支障が生じないように万全を期す」とする。全国の自治体では、一部の窓口業務を連休中も受け付ける動きもある。事前に地元自治体などからの情報を集め、きちんと確認しておきたい。

■今年に限った措置

 この10連休は、天皇の即位について「国民こぞって祝意を表する」ためにできた今年だけの措置だ。昨年12月に特別法が成立。新天皇が即位される5月1日を1回限りの「国民の祝日」とし、祝日の間に挟まれた日は、休日にするとの祝日法の規定を適用する。

 10連休による生活への影響を防ぐため、政府が16日に公表した対策の最新状況などによると、医療は47都道府県ごとに、救急対応や外来患者が受診可能な医療機関をまとめたリストが連休前までに公表される見通しだ。家庭ごみの収集も平時とほぼ同様に実施するという。

 金融機関の現金自動預払機(ATM)は、原則として通常の土日・祝日と同じように稼働させ、例年の大型連休に比べて現金の準備量を1日当たり3割増やすなどの対応を取る。観光庁は連休中の国内旅行が一部地域に偏らないよう、都道府県ごとの宿泊施設の予約状況をホームページで公開する。

■尽きない心配の種

 とはいえ、心配の種は尽きない。保育園が休みになると、働く人は子どもの預け先を探す必要がある。国は一時預かりする保育施設への補助を加算して十分に確保するというが、どれだけ提供されるのか。国や自治体は対策の具体像を早急に示すべきだ。

 一方で、レジャーや外食などによる経済のプラス効果の期待は大きい。旅行、宿泊の予約はほぼ満杯とされ、鉄道やレジャー施設も例年以上の客足を見込む。また、デパートなどでは、改元の「お祝いムード」も追い風に、消費の盛り上がりが予想される。

 半面、企業の生産活動が停滞することから景気の押し上げ効果に懐疑的な見方もあり、10連休後は反動で消費が冷え込むとの警戒感も出ている。金融機関や証券市場が休みとなり、事業者の資金繰りや株価への影響も心配だ。

 政府、日銀は、経済や金融市場への影響をしっかり点検し、対応できるようにすべきだ。また、金融機関には、特に中小事業者の資金調達などに支障が出ないよう丁寧な対応と配慮を求めたい。

 例年通り高速道路などの渋滞が頻発する事態も予想される。情報に密にアクセスし、ピーク時を避ける分散化の工夫が必要だろう。

 サービス業を中心に連休中に働く人たちもいる。今後、代休を取れるのか懸念される。時給や日給で働く人にとっては、収入の減少にもつながる。政府は、「労使間の話し合いで、賃金の減収を生じないようにすることが望ましい」などとして、経済団体や人材派遣団体を通じて雇用主への周知・協力を依頼するとするが、実現が担保されている訳ではない。

■政権の本気度測る

 連休中に出勤した分の代休が取れるかは、安倍政権の掲げる働き方改革の本気度を測ることにもなろう。雇用者側の前向きな取り組みを求めたい。

 10連休を契機に、GW、お盆、年末年始と同じ時期にこぞって休むことのデメリットにも目を向けたい。年休を自分の都合に合わせて完全消化できるようにするなど、「休み方改革」を進めることも必要だろう。