12月6日付

12月6日 09:14

 きょうは「音の日」だという。およそ140年前、エジソンが蓄音機を発明した日だ。音楽はいくつになっても楽しみたいが、いかんせん耳も年を取る。耳年齢を感じさせるのがモスキート音か▼1万7千ヘルツ前後の高周波音。キーンという蚊の羽音のようで、そう呼ばれる。ネズミよけとしてモスキート音を流す商業施設もあると聞く。人は年を取るにつれ、高い周波数の音が聞き取りづらくなる。聞こえれば耳年齢は若く、気付かなければ…▼こちらの聴力はさぞ抜きんでていることだろう。水道管から漏水をしていないか調べる水道事業の関係者だ。「音聴棒」と呼ばれる道具や漏水探知機などを使って日夜、地中の水の流れに耳を澄ましている。管の老朽化が進行しているため、その負担はますます重くなりそうだ▼水道事業は人口減によって料金収入が先細り。加えて、古い水道管の更新や維持にかなりの費用がかかる。そうした状況を背景に、国会に提出されたのが水道法改正案だった▼水道事業者の経営基盤を強化するため自治体の広域連携を促すとともに、「民営化」にも道を開く内容である。だが海外では民営化に失敗した例もあると聞く。災害時の対応といった不安もそのままに、改正案はきょうにも成立する▼県内では熊本市が「民営化はなじまない」との立場だ。すっかり年を取った水道施設を案じながら、質の高い水をあまねく供給するにはどうすればいいか各自治体で考える機会かもしれない。利用者の声にじっと耳を傾けつつ。