9月15日付

9月15日 09:19

 近所のスーパーにクリが並び始めた。コンビニのレジ周りでは、いつの間にかおでんや肉まんが湯気を上げている。厳しい残暑が続く熊本では、「食欲の秋」の便りはまず店先から届く▼ただ、今年は秋の味覚を例年と同じように満喫してよいものか、と思案している人も多いのでは。猛暑の間、涼しい室内でじっとしていたせいで体が重い、という声をよく耳にする▼その心配は中高年になるほど深刻のようだ。厚生労働省の調査によれば、食事で摂取する1日当たりのカロリー量を年代別に見た場合、男女とも60代が最も多かった。20年前と比べると、20~40代の摂取量は200キロカロリーほど減ったのに対し、60代は30キロカロリー未満の減少にとどまっていた▼「メタボリックシンドローム」が流行語大賞の上位に入ったのは2006年のこと。以来、若い世代では健康志向が高まり、カロリーを気にする人が増えた。これに対して、60代は食事や運動に時間を使う余裕ができた分、摂取量が相対的に高くなっているのでは、と厚労省は分析する▼もちろん、多めのカロリー摂取が許されるのは、運動にも時間をかける人に限られよう。日ごとに涼しくなるこの時季を逃さず、積極的に体を動かすことが肝要だ▼<栗飯を子が食ひ散らす散らさせよ 石川桂郎>。季節のごちそうを無心に頬張る子どもたちの姿を見ると、こちらの気分まで明るくなる。年を重ねても子や孫と食を楽しめるよう、体に気を付けねば-。度重なる失敗にも懲りずに誓う秋の週末である。