9月7日付

9月7日 09:15

 おととしの熊本地震で味わった恐怖を思い起こした県民も多いのではなかろうか。きのう未明、北海道で巨大地震が発生し、厚真[あつま]町で震度7を観測した。国内では、熊本地震以来となる▼その厚真町では大規模な土砂崩れが起き、多くの家屋を直撃した。住民は深い眠りの中だっただろう。避難するどころか、何があったか分からないまま下敷きになった人もいたに違いない▼北海道では先月末、大規模地震が発生したと想定し、同時刻に自治体や学校、企業などで一斉に身を守る行動を取る訓練「シェイクアウト」があったばかりだった。それから1週間もたたないうちに、実際に起きてしまった▼地震が襲ったのは、台風21号が北海道を含む各地に大きな爪痕を残した直後だった。もしも地震と台風に同時に見舞われたら、と考えると背筋が寒くなる。6月の大阪府北部地震に7月の西日本豪雨と、わずか3カ月ほどの間に立て続けに巨大な自然災害が発生している。いつどこで起きてもまったく不思議ではないことを、改めて思い知らされた▼京都大防災研究所の矢守克也教授は、以前本紙で「『想定外』がきれいさっぱりなくなったという理想的な『状態』はどこまで行っても存在しない。こう覚悟を決めた方がいい」と指摘していた。まさしく現実がこれを裏付けた形だ▼北海道の被災地では当面、安否不明者の捜索やライフラインの復旧が急務だ。その後は、息の長い復旧・復興活動が始まる。熊本地震の経験から伝えられることは多いはずだ。