10月18日付

10月18日 07:05

 運動会シーズンも終盤。コロナ禍の今年は全国の学校で中止が相次いだ。開催しても「密」を避ける工夫で、プログラムは様変わりしたようだ。騎馬戦や組み体操など接触の多い種目は行わず、リレーに長さ2メートルのバトンを使うという奇策まで登場した▼半日開催も多いという。つまりは弁当の時間がない。保護者の負担軽減や熱中症対策などで、時短の流れは以前からあったが。新米、クリ、サツマイモ…秋の味覚とともに運動会を思い出す世代には、少し寂しく思える▼その新米にもコロナ禍の影響が及んでいる。農林水産省は、2020年産米の9月の卸値が6年ぶりに下落したと発表した。外出自粛で飲食店など外食向け需要が激減し、かねてのコメ離れに追い打ちをかけたという▼うまい米を安く食べられるのは消費者としては歓迎だが、農家にとっては死活問題である。安い分、消費につながるかというと、食生活は簡単に変わらない。農水省の需給予測では、来年は56万トンの減産が必要になる。豊作を素直に喜べないとしたら残念だ▼県内に目を向けると、7月豪雨の被災地では稲が青々と育つ田んぼに土砂が流入し、収穫がかなわなかった地区がある。熊本地震の被災地では、用水路がようやく復旧して、黄金色の稲穂が見事に実った田んぼも。自然の恵みを実感し感謝せずにはいられない▼サンマには手が届かなくても炊きたての新米はうまい。ふっくらつやつやをもう一口分多めによそってみようか。ささやかな応援の気持ちを込めて。