5月15日付

5月15日 09:15

 先日の本紙朝刊に知り合いの名前が出ていた。シジュウカラが、自宅の庭に逆さまに置いていた植木鉢の中に巣を作って、底にある穴を出入りしながらひなを育てているという記事だ▼本人は、植木鉢がまさか巣作りに使われるとは思いもよらなかったと話していた。ひなは記事が載った2日後に巣立ったという。実は知人は根っからの野鳥愛好家。偶然ではあろうが、シジュウカラは鳥を大切にする人間だと分かっていたのではと思いたくなる▼というのも昨年、京都大がシジュウカラの能力を証明する実験を行ったことを発表していたからだ。シジュウカラに、天敵のヘビが近くにいる時に仲間が出す警戒の鳴き声をスピーカーで聞かせ、3メートルほど離れた木の幹にヘビの動きに似せた細長い枝をはわせた▼すると12羽中11羽がこの枝に近づき注意深く観察したが、他の鳴き声の場合は近づかなかったという。研究者は「音声から物事をイメージするという、人と同じような能力がみられることを確かめた」と話している▼カラスの知能の高さは知られている。駅の券売機でICカードを使い切符を買うかのように動いていた映像は記憶に新しい。そのカラスを天敵とするツバメは、カラスが近寄らないように人の出入りが多い場所を見定め巣を作っているのだそうだ▼農作物を荒らしたり、ふん害をもたらしたりする害鳥は困りものだが、侮れない知能があるかもしれないという目で見るとバードウオッチングもさらに楽しめそうだ。あすまで愛鳥週間。