がん治療論文、データ捏造　１００カ所超、岡山大教授

共同通信 | 2023年3月24日 20:30

　岡山大は２４日、学術研究院医歯薬学域の神谷厚範教授（５６）が２０１９年に発表したがん治療に関する論文に、１００カ所を超える実験データや画像の捏造、改ざんがあったとする調査結果を公表した。岡山大は神谷教授に論文の撤回を勧告しており、処分についても検討する。

　岡山大などによると、論文は自律神経の操作によって、がんを抑制する新たな治療法の開発につながる可能性について研究したもので、１９年７月８日付の科学誌「ネイチャーニューロサイエンス」電子版に発表された。

　２０年９月に匿名の告発があり、岡山大と国立循環器病研究センターが調査委員会を設置。同じ画像を使い回す捏造などを確認した。