【料理帖】チャプチェ

熊本日日新聞 | 2023年1月23日 15:47

 時間に余裕がある休日には、近所のママたちと郊外の物産館に出かけ、新鮮で安価な食材を買い込みます。

 会計はみんなで折半。そして3軒の家で2、3品の副菜を作って分け合う合理的なコミュニティーが成り立っています。ママたちにすれば、パパや高校生の息子たちに持たせる弁当のおかずとして助かるし、わが家の食卓もマンネリ化せずにすみます。

 だって大きな大根などは、その日の内に1本を使い切れずに余らせてしまうのが常。そうやって分配し合う料理の量もほどよく、食べ残しもなくなりました。

 今回、私と母が担当した食材がニラと豚肉。1品目は豚ひき肉とキャベツ、ゆでたモヤシ、ニラを刻みショウガをすりおろしてギョーザを作りました。3軒分となると作る数は90個に上ります。ギョーザの皮にひだをつけてる余裕などありません。それにひだをつけない方がタネをより多く包めます。

 そしてもう1品がチャプチェ。ゆがく春雨も大量で思わず笑ってしまいます。ボウルに入れた下ごしらえの材料の量を見て、母が「大家族で暮らしていた昔を思い出す」と笑います。

 夕刻、料理が集まります。保存容器の料理を見比べてみんなでニンマリし、冷えたビールで互いをねぎらって乾杯するのが決まり。つい調子こいて飲んでいると、家族らから「料理はまだか」とクレームが来るのはいつものことです。

〈材料〉 薄切りの豚ロース、ニンジン、タマネギ、ニラ、ショウガ、春雨、顆粒(かりゅう)の鶏ガラスープ、ごま油、たれ(しょうゆ・砂糖)

〈作り方〉豚肉は細切りにし、たれにしばらく漬け込んでおく。春雨をゆでる。ニンジンとタマネギは千切り、ニラは4㎝の長さに切る。フライパンにごま油をひいてみじん切りにしたショウガを入れ、豚肉を炒める。ニンジン、タマネギ、ニラを加えて炒め、春雨を入れて顆粒の鶏ガラスープを少々加える。残りのたれで味付けする。全体に味が付いたら、最後にもう一度ごま油で香りを付けて完成。

2023.1.21(土)掲載 料理・文/福永和子

※記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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