水俣病、ハンセン病、拉致の早期解決を 熊本県内関係者ら、岸田新内閣に切望

熊本日日新聞 | 2021年10月05日 16:26

 水俣病やハンセン病、北朝鮮による日本人拉致問題の当事者は、4日発足した岸田文雄新内閣に問題の早期解決を訴えた。

 国賠訴訟などを続ける水俣病被害者互助会長の佐藤英樹さん(66)=熊本県水俣市=は「国は、過去2回の最高裁判決で間違いが明らかになった認定基準を見直すべきだ」と強調した。

 患者発生の公式確認から65年。被害の全容解明に向けた住民健康調査が実現しないことも批判し、「被害拡大に対する国の責任も最高裁判決で確定しており、政府は真剣に解決する責務がある」と迫った。

 国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(合志市)の入所者自治会副会長、太田明さん(77)は「岸田さんとは一度も関わったことがなく不安もあるが、偏見差別を解消する施策をしっかり進めてほしい」と注文。

 新型コロナウイルスに感染した患者や医療従事者が差別されたことにも触れ、「ハンセン病問題の教訓を踏まえ、差別のない社会づくりに本気で取り組んでほしい」と求めた。

 熊本市出身の拉致被害者、松木薫さん=失踪当時(26)=の姉、齊藤文代さん(76)=菊陽町=は拉致被害者家族会のメンバーとして外相だった岸田氏と言葉を交わしており、「拉致は一番の外交課題とおっしゃった」と振り返った。

 一方で進展が見えず、「米韓を巻き込んだトップ外交で、弟たちを取り戻すために力を尽くして」と切望した。(鎌倉尊信、臼杵大介、堀江利雅)

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