「認証店」効果、ようやく 熊本市内で酒類提供、限定再開 「客足どこまで…」不安も

熊本日日新聞 | 2021年09月25日 17:30

「認証店」での酒類提供再開を受け、注文を受けたビールなどを配達用トラックに積み込む寺本酒販の従業員=24日午後1時50分ごろ、熊本市南区(石本智)

 新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が適用されている熊本市で24日、「認証店」に限り酒類の提供が再開した。47日間の“禁酒期間”を乗り越えた客には歓迎ムードが漂ったが、県民の一部からは「まだその気になれない」と抑制的な声も聞かれた。

 業務用酒類卸・LBJグループの寺本酒販は23日夜から24日にかけて、市内を中心とした飲食店約200軒から注文を受けた。24日は熊本市南区の倉庫に配達用トラックが続々と入り、従業員が瓶ビールのケースや生ビールのたるなどを積み込んで市街地へ出発した。

 「やっと(注文が)きたかと、まずはほっとした」と、寺田貴之・商品開発管理部長(54)。ただ、重点措置期間中の売り上げはコロナ前の2019年と比べて8~9割減に落ち込んでいるといい、「大口の宴会需要が戻るにはまだ時間がかかる。どこまで回復できるか不透明だ」と不安も口にした。

 熊本市の下通アーケード近くに店を構える郷土料理店「青柳」には常連客を中心に十数組の予約が入り、久々のにぎわいを見せた。

 酒類の提供ができなくても店は開けていたが「夜の来店は1組あるかないかだった」と、おかみの倉橋恭加さん(48)。店は認証取得のため席数を半分に減らし、空気清浄機や二酸化炭素(CO2)測定機なども導入した。“解禁”の前倒しに「認証店になった効果を感じる」と評価した。

「認証店」の居酒屋で、ビールや焼酎で乾杯する来店客=24日午後6時ごろ、熊本市東区の前川水軍桜木店(小野宏明)

 熊本市東区の居酒屋「前川水軍桜木店」を友人と訪れた同区の男性(74)は「最近は家で飲むことが多かったが、外で飲む生ビールはおいしい。認証店であれば安心感もある」と笑顔。店長の日高忠光さん(65)は酒類提供が再び自粛になる可能性もあるとして、飲酒しない客にも喜ばれるメニューの強化に取り組むと意気込んだ。

 一方、まん延防止期間中は、認証店を含めて午後8時までの時短要請が続く。県社交飲食業生活衛生同業組合の中島ヒロ子理事長は「接客を伴う飲食店の営業は難しい」と言う。

 自身が中央区花畑町で経営するラウンジも当面、休業を続ける。「休業期間が長期化し、業界から顧客が離れていくことが心配だ」と話した。

 買い物のため熊本市中心部のアーケード街を訪れた警備会社勤務の今村彰さん(66)=中央区=は、「勤務先ではずっと飲み会の自粛が続いており、まだ飲みに出る雰囲気ではない。ワクチンも2回接種したが、自粛生活は何も変わらない」と淡々と話した。(新型コロナ取材班)

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