基準地価2年連続の下落 熊本県内、商業地5年ぶり減 コロナ禍の影響長期化

熊本日日新聞 | 2021年09月22日 07:50

熊本市中心部の下通アーケード。新型コロナウイルスの影響で、中心商業地の地価の平均変動率はマイナスに転じた=17日、熊本市中央区

 熊本県は21日、2021年7月1日時点の県内基準地価を発表した。林地を除く全調査地点(466地点)の前年からの平均変動率はマイナス0・2%で、2年連続の下落だった。住宅地も2年連続のマイナス。商業地は5年ぶりに下落に転じた。新型コロナウイルス感染拡大の長期化が影響したとみられる。

 全用途(住宅地、商業地、工業地、宅地見込み地)で上昇したのは熊本市全5区と、宇土市や合志市、大津町、菊陽町、西原村、御船町、嘉島町、益城町の8市町村。前年は横ばいだった高森町がマイナスに転じ、34市町村が引き続きマイナス。山江村は横ばいだった。

 住宅地(328地点)はマイナス0・2%。大津町がプラス5・2%と昨年に続き上昇率トップで、菊陽町3・2%、合志市2・6%、熊本市中央区2・0%が続いた。一方、昨年7月の豪雨で被害の大きかった球磨村の渡、一勝地の調査地点は下落率がそれぞれ全国1、2位だった。

 商業地(107地点)は0・5%下落。熊本市中央区の上昇率は0・4%と前年の4・1%から鈍化。中央区手取本町や上通、下通、新市街などの調査地点が対象の同市中心商業地平均は7年ぶりに下落となった。

 一方、西区に4月開業した「アミュプラザくまもと」向かいの春日2の3の26は、熊本駅周辺の発展への期待を背景に、プラス5・8%と県内で最も高い上昇率だった。調査を担当した不動産鑑定士の馬渕信一郎氏は「コロナの長期化で飲食店を中心に空き店舗が増えた都心部で、下落地点が多く見られた」という。

 工業地(21地点)はプラス0・6%。半導体関連企業の好調な業績に加え、コロナ禍に伴って国内に工場を建設する動きも需要を高めている。上昇率は大津町の5・5%が最も高く、ソニーグループによる新工場建設計画のある菊陽町もプラス2・4%だった。

 1平方メートル当たりの最高価格は、住宅地が4年連続で熊本市中央区新屋敷1の10の23の20万8千円。商業地は28年連続で同区下通1の3の7の242万円だった。(東有咲)

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