障害者の自立を後押し 熊本市北区の店舗型事業所 利用者が真珠アクセサリー制作販売、接客も担当

熊本日日新聞 | 2021年09月20日 13:48

医療従事者にマスクホルダーに込めたこだわりについて説明する利用者(左)=熊本市北区

 熊本市北区の就労継続支援B型事業所「クラウド熊本」は、真珠と木でできたアクセサリーなどを制作し、併設する店舗で販売する店舗型事業所。利用者が生き生きと作ったアクセサリーは海外からも問い合わせがある人気ぶりで、接客も担える事業所での経験が、障害者の自立を後押ししている。

 事業所を運営する真珠卸業「上昇」(同市)の役員の家族に障害者がいたことをきっかけに、真珠を通して社会貢献しようと同社が2018年に開設。精神や知的など障害のある人や難病患者ら22人が働く。

 事業所では、利用者が真珠に糸を通したり、アクセサリーを袋詰めしたりするなど細かな作業に打ち込む。女性利用者が木の部品にやすりをかけて磨き上げると、スタッフが「今までにない艶だね。すごいよ」と声を掛けてねぎらった。

 堀統施設長は「利用者がわくわくしながら作ったアクセサリー。作り手のエネルギーが買い手に伝わるはず」と胸を張る。

クラウド熊本の利用者が医療従事者に贈った真珠のマスクホルダー

 アクセサリーは、オリジナルブランド「山珠海趣(サンスカイシー)」として、併設する店舗などで販売。会員制交流サイト(SNS)を通して、海外からの問い合わせもあるという。

 利用者らは8月下旬、菊南病院(北区)などを運営する医療法人「室原会」に、真珠のマスクホルダー330個を贈った。制作した石井彩夏さん(30)と紫垣理絵さん(40)は「体を大切にして医療現場で頑張ってください」と感謝の思いを込めて手渡した。

 堀施設長は「身近にいる障害者を特別視せず、同じ地域住民として分け隔てなく暮らせる社会になってほしい」と話している。(鬼束実里)

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