登山時の位置確認、地図など携行を 熊本県警山岳救助隊・岩下副隊長に聞く

熊本日日新聞 | 2021年09月19日 14:57

「登山する際は余裕を持った計画を立てて」と呼び掛ける県警山岳救助隊の岩下桂巳副隊長=南阿蘇村

 1970年の設立から50年を超えた「熊本県警山岳救助隊」では現在、阿蘇署と高森署、県警地域課の26人が訓練を続ける。県警機動隊のレンジャー部隊に12年半所属するなど、山岳救助に長年携わってきた岩下桂巳[けいし]副隊長(39)=阿蘇署地域・交通・警備課長=に、登山の注意点や訓練内容について聞いた。(東誉晃)

 -遭難事故が毎年発生しています。

 「県内での遭難事故の年平均発生件数(過去5年)は11・6件。うち阿蘇山系では1・8件で、ほぼ横ばいで推移している。今年は既に3件起きており、阿蘇中岳の噴火警戒レベルが引き下げられたことなどで、登山者が増えたと考えられる。事故の原因の半数以上は『道迷い』。無計画な登山が事故につながっている」

 「スマホの登山アプリは位置確認に有効だが、電池の消耗が早いなどデメリットもある。地図、コンパスも携行してほしい」

 -救助隊はどんな訓練をしていますか。

 「訓練は月に3回程度。ボルダリング施設などを備えた阿蘇署の訓練塔でロープの使い方や降下といった技術を磨くほか、現場では山の状況や天候に応じて、道迷いや滑落などを想定しながら実践経験を積んでいる」

 -課題は何ですか。

 「隊員は早ければ2年で異動する。初めて山岳救助を経験する隊員も多く、救助隊のレベルを高め、維持していくことが課題だ」

 「指導には機動隊経験者やベテラン隊員が当たっている。今年は6年前に作成したマニュアルを改訂。機動隊時代に培った知識や経験も生かして、最新の救助術に沿った内容に仕上げた。より高度な現場にも対応できるよう、引き続き私自身も含め、隊員のレベルアップに取り組む」

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