飼い主のいない猫、地域で見守り 熊本市が2自治会でモデル事業

熊本日日新聞 | 2021年06月21日 23:12

猫を捕獲するわなを確認する鶴の原温泉団地自治会のメンバー=熊本市北区

 熊本市は本年度、飼い主のいない猫を地域で見守る「地域猫活動」のモデル事業を始めた。二つの自治会を選定し、避妊・去勢手術費用を助成して住民の活動を支援。今後の施策に生かすための課題を探る。

 地域猫は、住民が避妊・去勢手術をした上で、地域のルールに基づいて適切な管理・飼育がされ、「一代限りの生を全うさせる猫」(環境省)。同市では近年、野良猫に関する相談や苦情が増えており、同事業に着手した。

 助成は、雄猫の手術に上限1万5千円、雌は同2万円。捕獲するわなは貸し出されるが、おびき寄せる餌など手術以外にかかる費用は自治会が負担する。

 モデル地区の一つ、約300世帯の鶴の原温泉団地自治会(北区)では、住民による無秩序な餌やり行為や、ふん尿の悪臭などに長年悩まされてきた。住民が個別に対応していた時期もあったが、今年2月から、自治会として本格的な対策に取り組んでいる。

 野良猫が頻繁に通る庭先や通路にわなを仕掛け、これまでに14匹の手術を完了。また、回覧板で餌を与える場所や片付けの徹底、トイレの設置などを積極的に呼び掛ける。栃原茂会長(64)は「ルールやマナーを周知することで、野良猫に対する住民の意識が変わってきた。人と猫が共存できる地域にしたい」と意気込んでいる。

 市はモデル事業で判明した課題などを参考に、将来的な施策を検討する方針。市は「ルール決めに関して住民の合意が難しいという声もある。人と猫が調和した快適な住環境の維持につなげるための施策を考えたい」としている。(河北希)

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