休館、再開…美術館など対応分かれる 熊本県内、まん延防止解除 フロアで異なる施設も

熊本日日新聞 | 2021年06月15日 11:53

22日からフロアによって対応が異なることを知らせる県立美術館本館の貼り紙=12日、熊本市中央区

 新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」が13日解除されたが、熊本県内の美術館・博物館などの文化施設では休館継続と再開で対応が分かれている。県立美術館本館(熊本市中央区二の丸)ではフロアで対応が異なる事態も生じるため、施設の現場からは「来館者に理解してもらえるのか」など困惑の声も上がっている。

 まん延防止措置終了に伴う新たな対応として、県は県有施設について県立図書館(同区出水)を除き原則6月末まで休館を継続する。このため県美本館では、1階の熊本地震復興祈念展(20日まで)と2階の開館45周年記念展(27日まで)の二つの自主企画展は、再開の可能性が低くなった。

 ただ、まん延防止措置中も「貸し会場」は開いていたため、県立美術館分館(同区千葉城町)は休館していない。「中止に伴う補償を考慮し、利用許可を出した展示は容認している」と県文化課。

 このため県美本館では、「貸し会場」扱いである県美術家連盟主催の「第49回美連展」が22日に1階で開幕するが、2階は休館のまま。階ごとに違う対応に担当者は「ホームページなどでも知らせているが十分周知できるだろうか」と話す。

 一方、県立図書館は14日に本の貸し出しや返却など一部業務を再開。併設の「くまもと文学・歴史館」も休憩用の椅子を撤去するなどして開館した。県社会教育課は「政府の基本的対処方針の改定で、図書館は時短要請の対象外になった。文学・歴史館も県の条例で図書館と一体的な施設とされているため開館した」と説明する。

 熊本市も、市有施設の休館を一律6月末まで継続。市現代美術館(同区上通町)の企画展「段々降りてゆく」も再開が難しく、同館を運営する市美術文化振興財団は「残念だが(病床使用率が高いことに伴う)市の決定で仕方ない」。熊本博物館も休館が続く。

 これに対し、玉名市立歴史博物館と八代市立博物館は、感染症対策を徹底し15日に再開する。玉名市は「過去1週間の感染者はゼロで、市民から市有施設開館の問い合わせが相次いでいた」。八代市は「10万人当たりの陽性者数が改善傾向で、他の自治体も再開を検討していた」としている。

 東京都などでは、緊急事態宣言に伴って臨時休館した美術館が再開する動きが広がっている。国公立・私立の美術館でつくる「全国美術館会議」も美術館内でクラスターが起きた事例はないことなどから、運営する自治体や団体に再開への理解を求めている。

 しかし、県健康危機管理課と熊本市危機管理防災総室は「感染拡大防止の観点から県有施設、市有施設は原則休館としており、美術館や博物館なども原則通り判断している」と話し、現時点では一律の対応を続けるという。(魚住有佳、園田琢磨)

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