堤防復旧・土砂撤去が完了 国交省と熊本県、豪雨氾濫の球磨川

熊本日日新聞 | 2021年06月03日 10:42

昨年7月の豪雨災害で決壊し、復旧工事が完了した球磨川の堤防=5月31日、人吉市(国土交通省八代河川国道事務所提供)

 国土交通省と熊本県は2日、昨年7月の豪雨で氾濫した球磨川の治水対策に関し、決壊した堤防2カ所の復旧や、大量に堆積した土砂の撤去を5月末までに完了したと発表した。護岸などで応急復旧にとどまる場所も残っているが、県は梅雨の出水期を迎え「一定程度の安全度が確保された」とみている。

 国交省や県、流域市町村などでつくる球磨川流域治水協議会のオンライン会合で報告した。終了後、蒲島郁夫知事は「河道の掘削など必要な対策はさらに進める」と述べた。

 国交省によると、人吉市で決壊した球磨川本流の堤防2カ所は計40メートルにわたって本復旧が完了。崩壊した護岸29カ所のうち、人家の近くなど緊急性の高い18カ所ではおおむね本復旧が完了し、残りも応急復旧を終えた。

 県管理の中小河川や砂防でも緊急性の高い被災護岸などは応急工事を終えており、計685カ所で順次、本復旧に着手している。

 堆積土砂は、国交省が国管理区間の約70万立方メートルに加え、復旧を代行している県管理区間でも約20万立方メートルを撤去。県が残りの県管理区間の約86万立方メートルに対応し、合わせて約176万立方メートルを取り除いた。

 ソフト対策では、「千年に1度」の雨量を想定した洪水のハザードマップや浸水想定区域図を、対象区域のない五木村を除く流域11市町村がホームページで公開したり、全戸配布したりしている。

 一方、国交省は球磨川の洪水規模が想定を大きく上回ったことから、長期的な整備目標を定めた「河川整備基本方針」を見直す考えを示した。現方針の想定最大流量(基本高水ピーク流量)は人吉市で毎秒7千トンだが、今後の気候変動や豪雨の推定値の毎秒約7900トンを考慮して引き上げられる見通しだ。

 国が球磨川支流の川辺川で検討している流水型ダム建設に伴って実施する環境影響評価(アセスメント)について、最新の知見を取り入れるため、専門家による環境保全対策検討委員会を設置すると説明した。(内田裕之)

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