4月17日付

04月17日 09:15

 先日、知り合いからサルビアの種を分けてもらった。集合住宅住まいのため、ベランダに置いた植木鉢で水やりを続けていたら、いかにも頼りなげな芽が数本顔を出した▼草花の芽吹きは人の心を揺さぶるようだ。どんなに小さくても、そこに確かに存在する「命」を感じるからだろうか。一日一日、ほんの少しずつでも背丈を伸ばしていくけなげな姿を眺めていると、「頑張れ」と声を掛けたくなってしまう▼草花の芽は、人間社会で言えば子どもたちだろう。活力にあふれ日々成長する。だが、虐待や貧困、いじめと取り巻く問題は山積みだ。そんな子どもに関わる政策を一元的に進めようと、自民党が「こども庁」の創設を検討しているという▼菅義偉首相の指示で総裁直属機関を設け、党内議論を始めた。幼稚園や小中学校は文部科学省、保育所や障害児施設は厚生労働省と、子ども行政の仕組みは複雑だ。一本化することで政策の漏れをなくし、スピード感を持って進めるという▼何だかいいことずくめのよう。でも、ちょっと待てよとも思う。自民党はこども庁創設を、秋までに行われる衆院選の目玉政策として選挙公約に掲げる方針。確かに、子どものことを真剣に考えていると訴えれば国民受けはいいのだろうが▼振り返れば、「女性活躍」「地方創生」「1億総活躍」…前政権は次から次へと看板政策を繰り出した。果たしてそれがどれほどの成果を生んだのか。こども庁も結構だが、まずはそれらの総括が先のような気がして仕方ない。

記事アクセスランキング

  1. ${ranking.title}

※アクセス数(24時間以内)を元に集計

フォローする

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • youtube
  • note