「災害」から「復興」へ 人吉市、球磨村、八代市のボランティアセンター 長期支援課題に

熊本日日新聞 | 2021年04月03日 15:39

豪雨後の初期対応として災害ごみを片付けるボランティアたち=2020年8月19日、球磨村渡(小野宏明)

 昨年7月の豪雨で大きな被害を受けた熊本県人吉市と球磨村、八代市の災害ボランティアセンター(ボラセン)はそれぞれ2日までに、復興ボラセンに移行した。泥やがれきの撤去といった初期対応を経て、地域に根付いた長期支援をどう構築していくかが今後の課題となる。

 豪雨を機に災害ボラセンが設けられたのは県内13市町村。これまでに延べ3万9127人が参加し、被災家屋で泥のかき出しや清掃などを担った。

 月別のピークは昨年7月の延べ1万5834人。初期対応のニーズの低下に伴って参加者も減り、人吉市と球磨村、八代市以外の10市町村は10月までにボラセンを閉鎖した。新型コロナウイルスの感染拡大と重なったため、参加者は県内在住者に限定された。

 熊本地震では、県内16市町村の災害ボラセンに延べ約12万人が集まった。県災害ボラセンは「住宅被害の数や規模の差を考えれば、参加制限のあった豪雨も見劣りしない」と指摘。学校や団体が繰り返し参加して不足分を補ったほか、県や被災地外の市町村が運行したボランティアバスも奏功したと分析する。

 3市村が継続する復興ボラセンは、地域外に避難していた被災者の自宅の泥出しや、引っ越しなどを受け付ける。引っ越しは、仮設住宅から修繕した自宅や災害公営住宅へ移るケースが多いとみる。ボランティア参加者は事前登録制。被災者の依頼に応じ、ボラセンが活動日や人数を調整する。

 ただ、熊本地震とは違う豪雨災害からの復興を、どう支えていくかは手探り。球磨村の復興ボラセンは「どんな困り事が発生するか想定できないが、安心して相談できる窓口を開け続ける。ボランティアの登録も増やしたい」としている。

 災害ボラセンを閉鎖した10市町村は、社会福祉協議会の一般ボラセンや被災者宅を巡回支援する地域支え合いセンターで被災者の困り事に対応する。

 災害ボラセンに続き、復興ボラセンも3市村の社会福祉協議会が運営。県社会福祉協議会の江口俊治事務局長は「復興ボラセンでは地域内でボランティアを経験した人らが長期的に被災者と関わり続ける仕組みづくりが重要になってくる」と指摘している。(堀江利雅)

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