除染土「日本全体の課題」、政府 福島県外への搬出策検討
政府は20日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た土の再利用や処分に向け、具体策を検討する全閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。林芳正官房長官は「日本全体で取り組むべき課題だ」と述べ、来年春ごろまでに基本方針を取りまとめるよう指示した。福島県内の除染土は2045年3月までに県外で最終処分すると法律で定めており、政府一体で対応を加速させるのが狙い。
実効性のある道筋を立てることができるかどうかが焦点となる。除染土の処分に向けた計画は、25年度以降ほぼ白紙で、福島県の内堀雅雄知事らが具体的な工程を早期に示すよう求めていた。
国は最終的な処分量を減らすため、放射性物質の濃度が基準(1キログラム当たり8千ベクレル)以下の土を全国の公共工事で道路の盛り土などに利用する方針。会議では現状や課題を閣僚間で共有し、今後の対応を検討する。
福島県内の除染で出た土などの廃棄物は、第1原発周辺に設けた中間貯蔵施設に約1400万立方メートル(東京ドーム11杯分)を搬入している。最終処分場所は決まっていない。
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