生きる、創る、芸術の根源感じさせる 岡本太郎賞のつんさん(熊本市)が個展 宇城市の不知火美術館で9月16日まで
第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)でグランプリの岡本太郎賞を受賞した熊本市の美術家つんさん(43)の個展「今日も『あなぐまち』で生きていく」が13日、宇城市の不知火美術館で始まった。9月16日まで。
つんさんは北九州市生まれ。成安造形大造形学部デザイン科を卒業後、会社員生活を経て熊本で創作活動を始め、現在は菊池市を拠点に制作を続けている。
会場では、10年かけて制作し、岡本太郎賞を受賞したインスタレーション「今日も『あなぐまち』で生きていく」を展示。段ボールで作った団地の800ある部屋の一つ一つに「でこぽん」や「ゆげ」などの「住人」がいて、添えられた「住民名簿」は自由に読むことができる。
「あなぐまち」は「頭の中の具体的な町」との意味。全ての物が生きているように見えるアニミズム的思考を持つという、つんさんが幼少期から心のよりどころとしてきた世界で、「一生を表している」作品は生きることと創ることが結び付く芸術の根源的な意味を感じさせる。
住人たちを描いたドローイング800点や絵本の原画も展示。つんさんは「周りの小さな生き物に目を向け、本当の幸せは自分の中にあるということに気づくきっかけになれば」と話した。(澤本麻里子)
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツTHEMES
熊本の文化・芸能-
くまもと復興映画祭「被災地の能登・台湾に思いはせて」 行定勲ディレクター思い語る 熊本市と菊陽町で11月30日~12月1日
熊本日日新聞 -
チャーリー永谷さん「出会いを大切に」 母校の熊本市・古町小創立150周年で講演 歌と演奏も披露
熊本日日新聞 -
「鼻ぐり井手」音楽劇で伝える 菊陽南小児童、築造までを熱演 見物客ガイドにも挑戦
熊本日日新聞 -
亀蛇、迫力の舞 八代妙見祭、神幸行列にぎやかに
熊本日日新聞 -
熊日学童スケッチ展、グランプリに濱川さん(長嶺中2年)
熊本日日新聞 -
公徳文芸賞 県内高校生、俳句など4部門24人表彰
熊本日日新聞 -
平和への思い沖縄の歌に託して 小国町の地域食堂でコンサート 沖縄三線グループ
熊本日日新聞 -
ウンスンカルタ 勝負は真剣、交流は笑顔 人吉市鍛冶屋町通りで大会 県内外16チーム64人参加
熊本日日新聞 -
三角西港「龍驤館」内部構造を公開 宇城市の国登録有形文化財 耐震補強工事中 「後世に変わらぬ姿を」
熊本日日新聞 -
笠鉾や獅子…出し物が勢ぞろい 八代妙見祭の前夜祭「御夜」 23日に神幸行列
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「家計管理」。11月25日(月)に更新予定です。