生きる、創る、芸術の根源感じさせる 岡本太郎賞のつんさん(熊本市)が個展 宇城市の不知火美術館で9月16日まで

熊本日日新聞 2024年7月13日 18:56
高さ約5メートルある、つんさんの「今日も『あなぐまち』で生きていく」=13日、宇城市
高さ約5メートルある、つんさんの「今日も『あなぐまち』で生きていく」=13日、宇城市

 第27回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)でグランプリの岡本太郎賞を受賞した熊本市の美術家つんさん(43)の個展「今日も『あなぐまち』で生きていく」が13日、宇城市の不知火美術館で始まった。9月16日まで。

 つんさんは北九州市生まれ。成安造形大造形学部デザイン科を卒業後、会社員生活を経て熊本で創作活動を始め、現在は菊池市を拠点に制作を続けている。

 会場では、10年かけて制作し、岡本太郎賞を受賞したインスタレーション「今日も『あなぐまち』で生きていく」を展示。段ボールで作った団地の800ある部屋の一つ一つに「でこぽん」や「ゆげ」などの「住人」がいて、添えられた「住民名簿」は自由に読むことができる。

 「あなぐまち」は「頭の中の具体的な町」との意味。全ての物が生きているように見えるアニミズム的思考を持つという、つんさんが幼少期から心のよりどころとしてきた世界で、「一生を表している」作品は生きることと創ることが結び付く芸術の根源的な意味を感じさせる。

 住人たちを描いたドローイング800点や絵本の原画も展示。つんさんは「周りの小さな生き物に目を向け、本当の幸せは自分の中にあるということに気づくきっかけになれば」と話した。(澤本麻里子)

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