匿名提供巡り当事者が対談 生殖補助医療で
精子提供をした経験がある男性と、生殖補助医療で生まれた女性らが対談するイベントが3日、オンラインで開催された。匿名提供を巡る課題について話し合い、率直な心境を明かした。
イベントは第三者の精子や卵子を使った生殖補助医療で生まれた人と過去に提供した人を結ぶ一般社団法人「ドナーリンク・ジャパン」が企画。精子提供をした80代男性と、人工授精で生まれた20~60代の3人の女性が匿名で声のみ出演した。
男性は大学の医学部に通っていた1958年ごろに誘いを受けて10回ほど精子提供した。生まれた子が望んだら歓迎するとした上で「子は出自が分からず、提供者との関係を持つこともできない。どう付き合うかは本人同士の問題だが、関係を持てるように法律で保障すべきだ」と訴えた。
男性から提供者に伝えたいことを問われた20代女性は「世の中の流れも変わってきて、家族とも(出自について)話し合えるようになった」といい「父に言われた『1人じゃ経験できなかった人生を歩ませてくれてありがとう』という言葉を伝えたい」と話した。
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