「川辺川ダム中止を」 市民団体、八代市で集会

熊本日日新聞 | 2021年2月22日 10:42

「ダムでは命も清流も守れない」と訴えながら市街地をパレードする県民集会の参加者ら=21日、八代市
「ダムでは命も清流も守れない」と訴えながら市街地をパレードする県民集会の参加者ら=21日、八代市

 「川辺川ダム中止・瀬戸石ダム撤去を求める県民集会」が21日、熊本県八代市の桜十字ホールやつしろであった。約120人が参加し、昨年7月の豪雨をきっかけに球磨川支流の川辺川に国や県が建設を検討している流水型ダムや、球磨川の瀬戸石ダム(芦北町、球磨村)の問題点を指摘した。

 ダムに反対する県内の市民団体でつくる実行委員会主催。市民団体メンバーや球磨川流域住民ら7人が登壇し、意見を述べた。

 「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」の緒方紀郎さん(58)=熊本市=は「流水型ダムも想定以上の雨で緊急放流がある。土砂も堆積し、大雨後の川の濁りが長期化する」と批判。「瀬戸石ダムを撤去する会」の出水晃さん(76)=八代市=は「瀬戸石ダムはただでさえ川幅が狭い場所にあり、水の流れを妨げているのは明らかだ」と訴えた。

 「ダムでは命も清流も守れない」などとする集会宣言文を採択。参加者は閉会後、八代市中心部をパレードした。(益田大也)