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射程

災害から身を守るには 2017年06月19日

 梅雨入りしても県内は晴天が続いている。こういう時こそ、これから集中豪雨に見舞われそうで心配だ。災害が発生しやすいシーズンに入り、身を守るにはどうすればいいか改めて考えたい。

 豪雨災害は毎年のように発生し、そのたびに日ごろの備えや情報収集、早めの避難が大事だと指摘される。気象庁や自治体などがさまざまな防災情報を出しており、まずそうした情報を把握することが必要だろう。ただ、どれを参考にしていいか分からない人も多いのではないか。

 その手助けとして気象庁は7月上旬から、ホームページで大雨による河川氾濫の危険が高まった地域を色別に5段階で示す地図を公開する。視覚的に危険度を分かりやすくするためだ。情報は10分ごとに更新され、自分がいる場所を1キロ四方まで拡大して見ることができるという。

 しかし、こうした情報もわが身のこととして捉える人がいなければ役立たない。長年、災害時の被災者調査をしてきた広瀬弘忠東京女子大名誉教授は「『実際に災害に遭ってみて初めて、自分も被災者になりうることを理解できた』と言う人が実に多い」ことが分かったという(『人はなぜ危険に近づくのか』講談社+α新書)。

 広瀬さんは、誰もが被災者になる可能性があるのに、恐れや不安を持ちたくないためそれを見ないですましているだけだと指摘。恐れや不安を車のブレーキに例え、ブレーキのない車を走らせることができないのと同様、人間も恐れや不安を安全に役立てることが大切だと言う。

 熊本地震を経験したことで、いつどこで起きるか分からない自然災害の恐ろしさを県民の多くが胸に刻んだはずだ。恐れや不安から目を背けていては、自分や家族の身を守ることはできない。防災情報を積極的に活用し、常に備える意識を持ち続けることが肝要だ。(津留三郎)


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