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射程

空港を“エネルギー源”に 2017年01月11日

 正月休みに九州大学の伊都キャンパスを訪れた。福岡市中心部の天神から車で約40分、同市西区と糸島市にまたがる丘陵地にできた真新しい「若者のまち」である。

 九州大は2005年度から、福岡市内に分散していた施設を伊都キャンパスへ統合する事業を進めている。計画は既に最終段階で、19年度中には学生や教職員ら約1万8700人の移転が完了する見通しだ。

 随分不便な場所と聞いていたが、想像を上回るスケールには圧倒された。敷地面積は大学の単一キャンパスとしては国内最大の約275ヘクタール。何もなかった山の中に、突如として未来都市が出現した印象だ。

 周辺地域では、学生マンションなどの建設も急ピッチで進んでいた。まだまちづくりが追いついていない感もあるが、数年もすれば利便性の高いまちに変貌するのだろう。日本一の人口増加率を誇る福岡市の元気の一端に触れた思いがした。

 熊本に戻ると、地震で被災した益城町など熊本都市圏東部地域の将来構想を本紙が報じていた。県は熊本空港を創造的復興のシンボルと位置付けて活性化し、その効果を周辺地域の産業創出や暮らしの向上に波及させる考えだ。

 空港活性化策の中核となるのは、施設の管理運営を民間資本に委ねる「コンセッション方式」の導入だ。民間の自由な発想とノウハウで他にはない魅力を創造し、被災地が元気を取り戻すための“エネルギー源”を構築してほしい。

 民間のパートナーが決まらぬことには進まない構想だが、空港エリアに新たな付加価値を持たせる発想は魅力的だ。九州大の新キャンパス周辺の活気を見れば、教育機関との連携も選択肢の一つだろう。若者流出に歯止めをかけることにもなる。被災者の生活再建を着実に進めながら、マイナスからプラスに転じるアイデアを練り上げたい。(花立剛)


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