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新生面

9月14日付  2017年09月14日

 車の歴史は長い。1886年、ドイツの自動車の祖、カール・ベンツが発明したガソリン車が世界初とされる。ただ、車輪付きの乗り物を動力で動かす試みとしては1769年、フランス人技術者キュニョーによる蒸気三輪車が初めてとか▼蒸気やガソリンで動く車とともに、黎明[れいめい]期に主役の座を競ったのが電気自動車(EV)だ。ガソリン車よりも先に生まれ、20世紀初頭の欧州ではその姿が多く見られたという。しかし、油田の発見でガソリンが安くなり、技術開発も進むと市場から消えた▼そのEVが次世代の環境車としてガソリン車を駆逐しそうな勢いというから、歴史はどう転ぶか分からない。EV普及を後押しする国も増加。英仏に続き中国が先日、ガソリン車の生産・販売停止について言及した▼メーカーの開発競争も過熱気味。先ごろドイツで始まった欧州最大級の自動車ショーでは主役の座に躍り出た感がある。環境に優しい車が広まれば、温暖化が進む地球にとって朗報だろう。とはいえ、気掛かりなことも▼EVは部品が少なく構造が簡単で、メンテナンスの手間も減るらしい。乗る側にはありがたいが、その分、車に関わる仕事が減る可能性がある。石油業界も事業転換を迫られそうだ▼EVの普及で充電が集中すると電力系統に負荷がかかるとの声もあるようだが、この際、電源そのものにも目を向けたい。エコを掲げるEVなら、再生可能エネルギー由来の電気がしっくりくる。それが環境車としての究極の姿ではなかろうか。


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