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新生面

5月19日付 2017年05月19日

 霞が関は国家公務員採用試験の真っただ中だ。各省庁の幹部候補として政策の企画立案を担う総合職の申込者は民間の採用増を受け3年ぶりに減ったが、それでも2万人余に上る。近く2次試験が始まり、6月末に合格者が決まる▼ただ、そこがゴールではない。その後の「官庁訪問」がヤマ場で、学生たちは志望する省庁幹部らと面談し自分を売り込む。省庁側は気に入った学生をいかに獲得するかが勝負である▼では、学生側の一番人気といえば、国の予算を握る財務省となろうか。ただし、森友学園の国有地売却問題では内部文書を廃棄したとして、真相究明に後ろ向きだ。学生の心証に影響を及ぼしているかも▼道一本隔てたお隣の文部科学省にも、森友問題によく似た「忖度[そんたく]」が見え隠れし始めた。政府の国家戦略特区制度を活用し、愛媛県今治市に大学の獣医学部を新設する計画を進める加計[かけ]学園を巡る問題である。特区担当の内閣府が文科省に対し、速やかに動くよう「総理の意向」を伝えたとする文書が明るみに出た▼官邸は怪文書の類いと言うものの、学園理事長と安倍晋三首相が「腹心の友」の間柄と聞けばいぶかしさは募る。働き掛けは「一切ない」としてきた首相も、改めて説明を求められよう▼公に貢献する高い志を抱き、バランス感覚を持って物事を判断できる人…。人事院の総合職試験ガイドにある「全体の奉仕者」としての理想像だ。一連の問題に関わった官僚諸氏は官庁訪問を受ける際、学生にしっかり胸を張れようか。


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