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新生面

2月11日付 2017年02月11日

 以前、五木村を取材していた頃、何かとお世話になった一人に、県外から村に移住してきた女性がいた。村を愛し、村の素晴らしいところを伝えようと懸命になっていた▼ブログで情報を発信し続けているが、もともとの住民にとっては当たり前すぎて紹介するまでもないと思うような村の暮らしや産物も、彼女の目を通すと魅力的に見えてくる。「よそ者」の視点は、活性化のきっかけにもなり得る▼人口減に悩む自治体がさまざまな支援策を打ち出していることもあり、移住への関心は高いようだ。都市部の約3千人を対象にした総務省の調査では、30%が過疎地への移住に関心があり、若い世代ほどその割合が高いという結果が出た▼移住で気になるのは、その後の定着率だ。過疎地に移住して活性化に取り組む政府の「地域おこし協力隊」で、1~3年の任期後も住み続けるのは6割程度という。単に田舎暮らしや大自然に憧れてという移住者では、定着率はもっと低いかもしれない▼例えば、沖縄では移住者も多いが数年もたたずに出て行く人も多いという。「サイトの情報だけで沖縄を知ったと思い込んでいた」「十分な計画をしなかった」などが失敗の理由に挙げられている▼移住しても地域社会に溶け込めなければ、受け入れ側ともども残念な結果に終わる。徳島県神山町では移住窓口のNPO法人が、町の活性化につながるかどうかという視点で希望者を選別している。両者が「ウィンウィン」になるために、参考になる事例ではないか。


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