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新生面

2月8日付 2017年02月08日

 自己愛型の性格を持つ人は他者への攻撃性も強いとされる。政治家にこのタイプが多い。最近では、自分の考えを主張して批判に反論するため、ブログやツイッターなどのSNSを使う人が増えた。ただし、内容が過激になりがちなのが難点だ▼日本維新の会は、元民放アナウンサーの長谷川豊氏を次期衆院選に千葉1区から擁立する。長谷川氏は昨年、ブログで人工透析に対して攻撃的な表現を行い、番組を降りた▼それでも、同会の松井一郎代表は「橋下徹前代表と似て言うべきところは言うスタンス」と長谷川氏を評価する。このタイプの政治家を支持する有権者はまだ多いと考えたようだ。その橋下氏、大阪市長時代には年間5749回もツイッターでつぶやいた▼現在の大真打ち格はトランプ米大統領だ。マスコミを敵視し、ツイッターでの発言を好む。「(大統領の)指先介入」という言葉も生まれた。米国の心理学者も、自己愛的な攻撃性の強さを認めている▼驚かされたのは、難民などの入国を禁止する大統領令を差し止めた連邦地裁を「裁判官の決定はばかばかしく、覆される」とつぶやいたことだ。大統領が裁判官を直接攻撃するのは極めて異例。三権分立を定めた憲法も軽視している▼トランプ氏が嫌いなニューヨーク・タイムズの記者だったジェームス・レストン氏は「政府は最上部から漏れる唯一の器である」と言った。器は底から漏れるものだが、ひんぱんに「指先介入」を行う大統領も上部に穴の開いた器をつくりかねない。


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