くまにちコム:熊本のニュース速報なら熊本日日新聞

テキスト版サイトマップ


くまにちコム トップ > 社説・射程・新生面 > 新生面 2月3日付


新生面

2月3日付 2017年02月03日

 東京で「学問の神様」と言えば、湯島天神。こぢんまりした境内は合格祈願の絵馬が鈴なりだ。訪れた折、いくつか手に取って眺めたが、“春”を待つ受験生の切実な心境が見て取れた▼きょうは節分。季節の分かれ目の意味で、もともとは立夏や立秋、立冬の前日も指したが、古い暦では立春から新年が始まるとされていたことから、その前日だけ重んじられるようになったという▼季節の変わり目、とりわけ冬から春への変わり目は邪気が生じるという考えもあった。そこで生まれたのが鬼払いの儀式で、豆まきの由来らしい。鬼は疫病をはじめとする悪いものの象徴とされるが、追い払いたい鬼は百人百様だろう▼東芝の場合、負債が資産を上回る「債務超過」がさしずめ鬼と言えようか。「成長の柱」と位置づけてきた米国の原発事業で最大7千億円という巨額損失を計上する見通しで、穴埋めのため好調な半導体事業の一部を分社化すると発表した▼2015年に不正会計問題が発覚し、昨年6月に経営陣を刷新したばかり。その際も有望とされた医療機器事業を売却して乗り切った。稼ぎ頭の事業を切り売りしているわけで、綱渡りの経営が続くのは避けられないようだ▼気になるのは、中心的な役割を担っているとされる東京電力福島第1原発の廃炉作業への影響である。技術者が流出すれば技術基盤の維持が難しくなり、廃炉作業が滞る懸念もある▼まもなく原発事故から6年。復興の足を引っ張る新たな「鬼」の出現は避けてもらいたい。


新生面 記事一覧




個人情報保護方針著作物の利用についてお問い合わせ

↑このページの先頭へもどる


無断転載は禁じます。「くまにちコム」に掲載の記事、写真等の著作権は熊本日日新聞社または、各情報提供者にあります。

Copyright(C) 熊本日日新聞社,All Rights Reserved.