 |
 |
食べよう!朝食
津奈木小児童 シートで点検 偏食や摂取率改善 |
一日のスタートに欠かせない朝ご飯。取っていない子どもは、取った子どもよりペーパーテストの成績が悪く、体力面でも劣っているというデータもある。そうした朝食の大切さを家庭で見直してもらおうと、芦北郡津奈木町は昨年度、学校栄養職員を中心に町ぐるみで“朝食キャンペーン”を展開、このほど報告書にまとめた。津奈木小(淵上正信校長、二百五十人)を訪ね、取り組みの成果や課題を聞いた。
●津奈木町でキャンペーン●
| 脳を活性化
|
 |
| こめかみに触れながら、かむことで頭の働きがよくなることを学ぶ3年生=昨年11月、津奈木小(同小提供) |
| バランス良く
|
|
| 授業の黒板。食べ物の絵のカードを使って朝食の内容を主食や主菜などに分け、バランスのいい朝食の取り方について学んだ |
| パワーアップシート
|
|
| 津奈木小が朝食を取る子どもを増やそうと取り入れた「パワーアップシート」。真ん中のシールは低学年が使った |
「つなぎたい 朝ごはんで 元気の輪」 町名を取り込んだ朝食キャンペーンのスローガンだ。
同町は二〇〇四年度から二年間、文科省の委嘱を受け、「学校を中心とした食育推進事業」を実施。その過程で、朝食を全く食べていない子どもや、インスタントラーメンやケーキ、スナック菓子などを取っている児童が意外に多いことが分かった。「予想以上に偏った内容に驚き、この子たちがそのまま大人になるのが心配になりました」と、事業の中心になった宮崎彩栄養教諭。
同校は昨年六月、全校児童に朝食に関するアンケートを実施。「毎日食べる」と答えたのは、低・中・高学年とも80%前後だった。
この数字を改善し、家庭でバランスの取れた朝食を取ってもらおうと、取り組んだのが「パワーアップシート」だ。主食(ご飯)、主菜(おかず)、副菜(野菜など)、汁物を、それぞれ黄、赤、緑、白に色分けした表で、毎月十九日の「食育の日」前後の一週間、児童は自分が食べた朝食を記録する。低学年は、食べたものに応じてご飯(主食)やみそ汁(汁物)のシールを張り、三年生以上は食べたものを書き込んだ。
その結果、低学年からは「シールはりが楽しい」「お母さんがおいしいものを作ってくれたので全部シールがはれた」など、遊び感覚で朝食を楽しんだ感想が寄せられた。保護者からも「メニューを考えるのが楽しくなった」「最近は夕食作りのついでに朝食の下ごしらえをするのが日課」などの声が届き、取り組みの効果は家庭の食育にも波及したという。
宮崎教諭はさらに、各学級で朝食の大切さを学ぶ授業を実施。児童たちが食べた朝食の内容を色で分類して、何が足りないかを視覚的に再確認してもらった。「朝から食べ物をかむことで脳が活性化する。また、体温が上がって体の動きが活発になるということを、体温の変化が色で分かるサーモグラフィーなどの資料を使って分かりやすく説明した」という。それらの取り組みが効果を上げ、十二月の再アンケートでは「毎日食べる」児童が、全学年平均で90%近くまで改善した。
今後の課題はシートを提出していない家庭が全体の25%あること。アンケートでは朝食摂取率は上がっていたが、食べ物の種類や保護者の「食」に対する意識も把握できなかった。
淵上校長は「育ち盛りの子どもの栄養が偏ってはいけない。朝、忙しいのは分かるが、親の務めをきちんと果たしてほしい。今後も繰り返し朝食の重要性を訴えたい」と話している。(飯村直亮)
|
| 熊本日日新聞2007年4月13日朝刊 |
|