食考くまもと2007

命の源 見直そう 食べる楽しさ給食から
「食育の日」実践 熊本市教委 小中学校で

砂取小の児童
みんなで楽しく給食を食べる子どもたち=熊本市の砂取小(野田徹)
砂取小の児童
給食技師が食材を切るなど大忙しの給食室=熊本市の砂取小
 「みんなの体を作るのは それは赤の食べ物よ 納豆、牛乳、卵、ノリ、豆腐、チーズ、肉、魚」

 熊本市神水の砂取小(坂梨一也校長、五百五十九人)。午後零時半からの給食時、栄養バランスを歌った「げんきマンのうた」が一年三組の教室に響いた。一番の歌詞から順に主菜(赤)、主食(黄)、副菜(緑)が盛り込まれ、四番で「赤、黄、緑、取り混ぜて みんな食べよう丈夫な子」と結ぶ。

 同市教委は昨年六月から、毎月十九日前後を「食育の日」とし、小中学校で、主に同市産の食材を使った献立を用意している。この日は牛乳、麦ご飯、肉豆腐、レンコンの煮びたし、納豆。納豆の大豆やレンコンなどは同市の農家で作られたものだ。

 「入学したときは納豆が苦手だった」と話すのは吉村理菜ちゃん(7つ)。「でも、もう慣れた。納豆おいしいよ」。ニコニコしながら平らげた。高崎陽樹君(7つ)は「一年三組はみんな、好き嫌いがないんだよ。おかずが残らないもん」と誇らしげだ。

 同小栄養職員の長尾豊美さんは「簡単に食べ残すような人になってほしくない。命ある食物、食事を作る人、生産や流通に携わる人に感謝の気持ちを持ってほしい」と話す。子どもたちに食糧生産の実情を知ってもらうため、ニガウリの生産者を学校に招き、話をしてもらったこともある。

 県教委が県内の子どもたちを対象にした昨年度の調査では、朝食を食べない小学五年は19・1%だったが、中学二年で24・2%、高校生は34%と、年齢とともに割合が高くなった。

 「まずは給食をきっかけに『食』に興味を持ってほしい」と同市教委健康教育課の桐原智津子参事。「食べることが楽しいと思えることが大事。中学卒業時に、自分で体によい食物を選択、管理できる能力が備わっていることが義務教育の給食のゴールです」

 同市教委では、「食育の日」以外にも、学校給食を通じた「食育」に取り組む。月別に給食のテーマを設定し、それに沿う献立を用意、解説資料も配布する。昨年十一月は「食物繊維の底力を知ろう」。中学校では、食物繊維を多く含み、そしゃく回数が増える赤米などが出された。このほか、ご汁など各地の郷土料理を食べる日や、生徒が考案した料理がメニューになる「給食週間」もある。(峰松清子)
熊本日日新聞2007年1月3日朝刊

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