
Jリーグ13年度導入「クラブライセンス」 経営改善待ったなし
Jリーグが各クラブの経営健全化などを目的に2013年度から導入する「クラブライセンス制度」。財務、施設などの審査基準を設け、必須項目を達成できなかったクラブは、成績が良くてもJリーグで戦う資格(ライセンス)を失う。低予算に悩むJ2ロアッソ熊本にとっては財務基準が高いハードルとなりそうで、待ったなしの経営改善を迫られている。
練習試合の会場でのロアッソ特設ブース。シーズンシートやグッズの販売で収益アップを狙う=1月、県民総合運動公園サッカー場
1月28日、ロアッソの練習試合会場にはクラブの特設ブースが登場。年間の全ホーム戦を観戦できる「シーズンシート」や新ユニホームの購入をファンに呼び掛けた。
クラブがこれまで以上にチケット、グッズの販売に力を注ぐ背景には、クラブライセンス制度の存在がある。同制度は、(1)競技場の収容人数(J1は1万5千人、J2は1万人)(2)下部組織への責任者の配置-など56項目の審査基準を設定。今年7月から始まる審査は競技場の収容人数など施設面が主体で、ロアッソはクリアできる見通し。
ただ、15年の審査から適用される財務基準では「14年度決算まで3期連続で純損失を計上」、または「14年度決算で債務超過」の場合、16年シーズンからJ1、J2に参加できなくなる。
Jリーグによると、10年度末時点でJ1、J2で10クラブが債務超過(純資産がマイナス)。これらのクラブは14年度末までの3年間で黒字体質に転換し、債務超過を解消する必要がある。ロアッソの債務超過額は11年度末で約4千万円あり、今後2年間の利益で穴埋めする方針。
中でも力を入れているのが入場料収入を下支えするシーズンシートの販売だ。今季から公式サイトで目標(1500席)と販売状況の公表を始めたほか、ファンクラブ会員らへの電話勧誘も強化。1月末時点で831席を販売し、昨季の実績(1004席)に迫る勢い。運営会社アスリートクラブ熊本は「厳しい経営状況を理解して購入してくれる人も多い」と話す。
経営再建のため、クラブの今季支出は昨季より約7千万円カットして約6億3千万円とする計画。チーム人件費も前年割れとなり、J1昇格を狙う上で「もう少し補強したかった」(池谷友良GM)のが実情だ。今後の戦力強化のためにも、収入アップへの徹底した取り組みが求められている。(田中祥三)
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