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核廃絶、伝える使命 「ICAN」ノーベル賞で平和へ思い新た 2017年10月08日

核廃絶、伝える使命 「ICAN」ノーベル賞で平和へ思い新たの写真、図解
子どもたちに被爆体験を語る県原爆被害者団体協議会の長曽我部久会長(右)と、朝長民子さん(中央)、浦田藤枝さん=5日、熊本市の画図小
 原爆投下から72年。被爆者の高齢化が進む中、県原爆被害者団体協議会(県被団協)の会員らが県内の小中学校を訪れ、自らの被爆体験を伝え続けている。北朝鮮の核開発を巡って緊張が高まる一方、6日には核の非人道性を訴える「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)がノーベル平和賞を受賞。被爆体験者たちは子どもたちに語り継ぐ使命をより強くしている。

 県被団協は毎年、依頼のあった小中学校に県内在住の被爆体験者を派遣。ただ、15人ほどいた会員の「語り部」は現在、6人に減った。平均年齢も85歳を超え、活動の継続は難しくなりつつある。

 5日に熊本市東区の画図小であった平和学習には、熊本市の長曽我部久会長(81)と朝長民子さん(88)、玉名市岱明町の浦田藤枝さん(88)の3人が出席。長崎への修学旅行を控えた6年生171人を前に自らの体験を語った。

 長崎市内の学徒動員先で被爆した浦田さんは、きょうだい4人と祖母を失い、同級生の多くが犠牲となった。朝長さんは広島市で被爆。長曽我部会長は父を亡くし、自らも原爆投下後の被爆地に入り放射線を浴びた。

 一瞬で焼け野原になった街。あちこちに転がる黒焦げの遺体。骨だけになった家族。3人が語る壮絶な体験と原爆の恐ろしさに、子どもたちは真剣な表情で聞き入った。同小6年の安藤莉都[りと]君は「人間らしく生きることも、死ぬこともできなかったという言葉が胸に残った。自分たちが平和を守らなければならないと改めて思った」と語る。

 戦後、被爆体験者たちが強く訴えてきた核廃絶。7月には核兵器を非合法化する「核兵器禁止条約」が国連で採択された。しかし、核保有国に加え、被爆国の日本も参加を見送り、核軍縮や非核化の実現は見通せない。

 長曽我部会長は「核兵器の被害は戦争が終わっても続く。地道な活動だが、可能な限り子どもたちに伝え続けたい」と話している。被爆体験を伝える活動の問い合わせは県被団協TEL096(356)4776=月、水、金曜日のみ。(浪床敬子)


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