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再建へ安ど、条件に不安 仮設入居1年延長へ 2017年10月04日

再建へ安ど、条件に不安 仮設入居1年延長への写真、図解
白旗仮設団地で開かれた昼食会で、仮設入居延長のニュースに「ありがたい」と笑顔で話す入居者ら=3日、甲佐町
 熊本地震で県が整備した仮設住宅について、原則2年の入居期間を延長できるよう、政府が近く政令改正を閣議決定する方針が明らかになった。検討されている延長期間は1年間。各地の被災者からは3日、安どする声の一方、延長を認める代わりにどんな条件が示されるのか不安がる声が相次いだ。

 建設型では県内で最も早く、昨年6月に入居が始まった甲佐町の白旗仮設団地。この日、入居者十数人が集会施設「みんなの家」で昼食会を楽しんだ。話題の中心は期間延長のニュース。住民らは「よかった」「ありがたい」と笑顔で声をそろえた。

 団地の自治会長を務める児成豊さん(63)も「白旗仮設は1人暮らしの高齢者が多く、生活再建のめどが立っていない人も少なくない。正式に決まると安心できる」と政府方針を歓迎した。

 建設型と借り上げ型の仮設住宅計約2800戸に約7300人が暮らす益城町の西村博則町長も「仮住まいをしている町民の多くは、建設業者の人手不足などで2年以内の生活再建が困難。入居期間が延長される見込みとなり安心している」と胸をなで下ろした。

 ただ、期間延長が認められるのは、やむを得ない事情で住まいの再建が困難な被災者。どのような事情で認めるかは内閣府が近く示すとみられており、白旗仮設団地の児成さんは「被災者を区別するようなことがあってはいけない」、西村町長も「政府にはさまざまな事情に柔軟に対応してほしい」と注文する。

 熊本市南区城南町の塚原仮設団地で自治会役員をしている川上真由美さん(59)は、自宅を再建して仮設を出る人と再建の見通しが立たない人との格差が出ていると強調。「入居者は誰でもやむを得ない事情がある。個別の事情を丁寧に聞いてほしい」と願う。

 菊陽町の借り上げ型で暮らす丸野健雄さん(73)は南阿蘇村立野の自宅を解体済み。災害公営住宅に入るか、交通の便が良い都市部で生活を再建するか結論は出ていない。「自分も期間延長の対象になるだろう」とした上で、「延長された期間にどうするのか決めたい」と語った。

 仮設団地での聞き取り調査を実施した熊本大くまもと水循環・減災研究教育センターの円山琢也准教授(41)=都市計画=は「被災者が安心して生活再建に取り組めることにつながる」と政府方針を評価しつつ、「1年間の延長期間内に災害公営住宅の建設を終えるよう、スピード感をもって取り組んでほしい」と行政側の努力を促した。(熊本地震取材班)


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