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川上さん、逆転敗訴確定 水俣病障害補償費訴訟 2017年09月09日

川上さん、逆転敗訴確定 水俣病障害補償費訴訟の写真、図解
川上敏行さんの逆転敗訴判決を言い渡した最高裁第2小法廷=8日午後3時ごろ
川上さん、逆転敗訴確定 水俣病障害補償費訴訟の写真、図解
 水俣病患者と認定される前に損害賠償請求訴訟に勝訴して賠償金を得たことを理由に、認定に伴う障害補償費を支給しないのは違法として、大阪府東大阪市の川上敏行さん(92)が県の支給決定を求めた行政訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は8日、「賠償金を受けた場合、県は障害補償費の支給義務を免れる」と判断した。県の不支給決定を取り消した福岡高裁判決を破棄、川上さんの逆転敗訴が確定した。

 判決理由で小貫裁判長は、公害健康被害補償法(公健法)に基づく障害補償費の支給について、健康被害を迅速に補塡[ほてん]するため原因企業の賠償義務を都道府県が代行し、費用は最終的に企業に負担させる仕組みを取っていると指摘。「損害賠償請求訴訟の判決に基づき、企業が賠償義務を果たした場合には、県は同法に基づく支給義務を免れる」とした。

 その上で、川上さんが850万円の賠償金を得た2004年の水俣病関西訴訟最高裁判決について「全ての損害の賠償をチッソに命じた」と認定。「賠償金は慰謝料だけで、経済的損害は含まれない」とする川上さんの主張を退け、県の不支給決定は違法とはいえないと結論付けた。裁判官4人全員一致の判断。

 川上さんは水俣市出身で、1968年に大阪へ転居。認定申請から38年が経過した11年に患者認定され、公健法に基づく障害補償費の支給を求めたが、県が不支給としたため提訴。15年の熊本地裁判決は、県の主張を認めたが、16年の福岡高裁判決では川上さんが勝訴したため、県が上告していた。(山口尚久)


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