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苓北町の山林で謎の地滑り1年超 二次災害の危険、住民不安 2017年09月01日

苓北町の山林で謎の地滑り1年超 二次災害の危険、住民不安の写真、図解
地滑りに伴い、コンクリート製のり面が崩れた現場。高さ15メートル、幅約30メートルに及び、土砂が林道をふさいでいる=苓北町
苓北町の山林で謎の地滑り1年超 二次災害の危険、住民不安の写真、図解
 天草下島西北部に位置する苓北町都呂々の山林で、広さ約9千平方メートルに及ぶ大規模な地滑りが発生していることが31日、分かった。1年以上前から続き、斜面のずれは縦約100メートル前後、幅約150メートル以上の範囲で山裾側に約2メートル。今も1カ月で平均約15センチ動いているという。町は発生地点と原因の調査を続けているが、まだ特定できていない。一帯の林道は通行止めで、復旧工事は未着手のまま。山裾には集落や川があり、住民は不安を募らせている。

 地滑りが起きているのは町南東部の杉ノ迫地区の山林。町有林と民有林が隣り合い、スギなどが植林してある。県工事で1987年から山を切り開き、2004年4月に全面開通した林道「森林基幹道苓北天草線」が通っている。

 町は16年2月に住民からの連絡で、林道のコンクリート製のり面にほぼ垂直に長さ約6メートルの亀裂が生じているのを発見。2カ月後の熊本地震で拡大し、その後「山の斜面一帯が滑り落ちているような状態」(町農林水産課)の地滑りを確認した。土砂が道をふさいだため全面通行止めになっている。

 のり面の崩落は、最大で高さ約15メートル、幅約150メートルに達し、複数箇所で林道をふさいでいる。アスファルト道路の隆起や陥没も多数発生し、人が歩けない場所もある。

 町は地下水位計やひずみ計で、地中の水分量や地盤の動きを観測しながら、地滑りの発生地点と原因の究明に取り組んでいるが、判明していない。林野庁の災害復旧事業を活用して復旧工事に着手する方針だが、町担当者は「地滑りが止まらないと取り掛かれない」と頭を抱える。

 一帯から約400メートルほど下った山裾側には都呂々川や約30世帯の集落があり、被害の拡大が懸念される。県天草広域本部林務課も「集中豪雨などで土砂が流れ落ち、二次災害が起こる危険性がある」と指摘する。

 町は6月に集落の住民に説明会を開き、地滑りの現状や避難場所などを説明した。近くに住む小林美知夫さん(68)は「地区には高齢者が多く、被害が心配。林道は生活道路として利用している人もいるので、早く原因を突き止め、できるだけ早く復旧してほしい」と願っている。(中島忠道)


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