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山鹿灯籠師、後継者3人誕生 2017年04月21日

山鹿灯籠師、後継者3人誕生の写真、図解
神事の後、大宮神社の前に立つ新顔の灯籠師たち。左から中村潤弥さん、中島弘敬さん、坂本ゆかりさん=21日、山鹿市
 和紙と糊[のり]だけを使って精緻な立体模型を作り上げる山鹿灯籠師に21日、新たな顔が一気に3人加わった。いずれも8年間研さんを積んだ山鹿市の中村潤弥さん(27)、坂本ゆかりさん(48)、中島弘敬さん(41)。灯籠制作の成功を祈る神事に臨み、「伝統に恥じない技を磨いていく」と決意を新たにした。

 灯籠師は、毎年8月の山鹿灯籠まつりで街角に飾られる神社や楼門などの作品づくりを担う。就任までに、おおむね10年の修業が必要。灯籠師組合が技術を踏まえて認定する。

 中村さんは中学の授業で体験した灯籠づくりに魅了され、19歳の時、第一人者だった徳永正弘さん(2015年に86歳で死去)に弟子入りした。

 坂本さんは結婚を機に山鹿に移住し、初めて見た灯籠の「美しさと精巧さ」に感動。主婦の傍ら、ベテラン灯籠師の中島清さん(70)の門をたたいた。

 中島弘敬さんは清さんの次男。灯籠を販売する店を継ぐことを念頭に、大阪での会社勤めを辞めて帰郷した。父に教えを請い、技術の習得に励んできた。

 灯籠師の誕生は4年ぶり。後継者難がささやかれるが、計9人(男4人、女5人)となり、平均年齢も62歳から54歳に若返った。

 「新たな風を吹き込んでくれる」。灯籠師組合の中島光代組合長(67)の期待は大きい。車や飛行機、アニメ「天空の城ラピュタ」に登場する城…。3人の作品の発想は斬新さが光る。

 この日の神事は山鹿市の大宮神社であり、厳かな雰囲気の中、中島組合長が「刃物入れの儀」で、材料となる和紙にカッターを入れた。新人たちも口を真一文字に結び、静かに見守った。

 阿蘇神社の楼門や熊本城宇土櫓[やぐら]、益城町の木山神宮…。先輩灯籠師は、熊本地震で倒壊した建物の「再現」にも目を向ける。「真心を込め、見る人に感動を与えられる灯籠を作るしかない」。3人は、さらなる精進を誓い合った。(潮崎知博)


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