東京大の吉井譲教授らのチームが、地球が含まれる天の川銀河の中心にあるブラックホールに周辺の水素ガスが吸い込まれる様子を、地上の望遠鏡で初めて観測することに成功したと2日発表した。

近赤外線でとらえた天の川銀河の中心。明るい部分が水素ガス(東京大チーム提供)
水素ガスに特徴的な波長の近赤外線をとらえた。これまでこの波長の近赤外線は、軌道上のハッブル宇宙望遠鏡が観測に成功していた。地上から観測すれば、ハッブルより長時間、広範囲を調べられ、銀河構造の解明に有効だとしている。
この波長の近赤外線は大気中の水蒸気に邪魔されて地上では見えにくい。このためチームは、大気が薄く乾燥した南米チリ北部のチャナントール山(5640メートル)山頂に口径1メートルの望遠鏡を設置。
6月上旬から観測してきた結果、銀河中心にある巨大ブラックホールに向かって渦を巻くように分布し、近赤外線で明るく輝いている水素ガスの雲が鮮明にとらえられた。
チームの本原顕太郎助教は「水素ガスの分布を網羅的に調べ、銀河の中心構造を明らかにしていきたい」と話している。(共同)
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