がんの増殖を抑える「p53」という遺伝子の働きを、主として胎児期の細胞に多く存在する「CHD8」というタンパク質が阻害することを、九州大生体防御医学研究所の中山敬一教授らのグループが発見し、19日付の英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版で発表した。
p53はがんなど細胞の急激な増殖に反応して「自殺」(アポトーシス)に追い込む代表的な「がん抑制遺伝子」。その働きが阻害されることで、がん細胞の増殖に歯止めが利かなくなると考えられる。中山教授らは「がん発症のメカニズム解明につなげたい」としている。
中山教授らは、胎児期には正常な細胞もがんと同じように急激に増殖することに着目。マウスで調べた結果、CHD8と結び付いたp53はアポトーシスを引き起こさなくなることが分かった。CHD8は胎児期の活発な細胞増殖がアポトーシスで妨げられないようにしていると考えられる。(共同)
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