作家の高山文彦さんが9月に刊行したノンフィクション「孤児たちの城」(新潮社)に、荒このみ東京外語大教授の研究書「歌姫あるいは闘士 ジョセフィン・ベーカー」(講談社)から出典を明示せずに訳詞などを引用した個所があることが、4日分かった。荒教授の指摘を受け、高山さんと新潮社は謝罪した。
高山さんと荒教授の著書はいずれも、占領下日本の混血孤児らを養子にした歌手でダンサーでもあったベーカーの生涯をめぐる内容。荒教授の著書は昨年6月に刊行された。
先月、荒教授が新潮社に「無断で引用された個所がある」と問い合わせた。新潮社側はベーカーのシャンソンの訳詞や、記録ビデオの翻訳、養子縁組の際に宮司があげた祝詞など4カ所について、出典を示さずに引用したことを認めた。
高山さんは「引用した歌詞は既に流布していると思っていた。祝詞は歴史的な事実で、ともに著作権の対象外だと考えていた。出典を明示しなかった点については配慮に欠けており、荒教授におわびした」と話している。
荒教授は「参考文献としても明記されておらず驚いた。事実関係についてきちんと話し合いたい」としている。(共同)
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