水の都として世界遺産に登録されたイタリア北部ベネチアの中心地サンマルコ広場について、同市は18日までに、地球温暖化による海面上昇の影響で、今世紀末には現在の6倍以上の少なくとも年間129回冠水する可能性があるとの試算結果をまとめた。
同市の冠水対策責任者のカネストレッリ氏が明らかにした。海面上昇が最大の場合には1日に約2回に相当する年間約660回に達するという。同市は広場の歴史的建造物へのダメージの見地からも、早期の対策の必要性を訴えている。
ベネチアでは毎年、季節風と低気圧の影響で高潮が起き、市の一部が冠水する被害が発生。同市は1966年から2007年までの被害を集計、市の中でも海水面に近いサンマルコ広場が冠水する90-99センチ以上の高潮が年間どの程度の頻度で起こるかについて海面位ごとに計算した。
その結果、現在の海面位で年間21・2回の冠水頻度は、海面が20センチ上昇した場合、129回に増加。海面が60センチ上昇した場合には660・7回になることが分かった。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の統合報告書によると、温暖化対策の進展に応じて、今世紀末の海面上昇予想を18-59センチの範囲としている。
カネストレッリ氏は「高潮は主に秋冬に発生することから、年間129回といっても秋冬には毎日冠水することになる」と指摘した。(ベネチア共同)
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