蒲島熊本県知事、副知事に木村氏起用へ 消防庁広域応援室長

熊本日日新聞 | 2020年9月19日 22:43

 熊本県の蒲島郁夫知事が、小野泰輔氏の辞職に伴い空席となっている副知事に、消防庁広域応援室長の木村敬氏(46)を起用する方針を固めたことが19日、分かった。9月定例県議会の会期中に人事案を追加提出する。

 木村氏は、蒲島知事の東京大法学部教授時代の教え子。県議会の同意が得られれば、小野氏に続いて「蒲島ゼミ」出身者が副知事ポストに就くことになる。蒲島知事は2008年の就任当初から副知事2人制の前例を踏襲しており、現在もう一人は県庁生え抜きの田嶋徹氏が務めている。

 小野氏は任期途中の6月、東京都知事選出馬を理由に副知事を辞職。蒲島知事は7月に発生した豪雨災害を受け、「(副知事が)1人では対応が難しい」として2人制を早急に復活させる意向を示していた。

 木村氏は東京都出身で1999年4月、自治省(現総務省)に入庁。2012年7月から16年4月まで県の商工政策課長や総務部政策審議監、総務部長を歴任した。小野氏とは蒲島ゼミの同期生。

 人選に当たっては、国とのパイプや熊本県内の事情を把握していることなどを重視。木村氏は岡山、鳥取両県への赴任経験もあり、地方行政の現場に精通しているとして、白羽の矢が立ったとみられる。(野方信助)