少子化対応 カット野菜好調 料理法ごとに60種
藤本物産
藤本物産のカット野菜。なべ用、サラダ用など60種類ある
 青果卸の藤本物産(熊本市、藤本健介社長)が、二年前に参入したカット野菜の販売を伸ばしている。当初は一日五百パックだった生産量を現在は六十種類、五千パックに増やし、九州一円のスーパーなどへ出荷。食品メーカー中心のカット野菜分野で、卸業者ならではの新鮮さや低価格を前面に出し、同社グループ売上高の約2%にあたる二億円を売り上げる事業に成長させた。

 同社は二〇〇四年に野菜加工を始め、サラダのパックを発売。〇六年六月、少子化や核家族化など社会情勢の変化、青果の市場外流通の増加などに対応した戦略の一つとして、カット野菜の加工・販売に乗り出した。

 カット野菜の主力商品は、昨年発売の「かんたん野菜セット」。炒(いた)める・焼く・揚げるなどの料理方法ごとに四―八種類の野菜をパックした。例えば炒め用はタマネギを半月切り、バーベキューなど焼く用は輪切りと、用途に合わせて加工している。

 三十人のパート従業員が手作業で切り、袋詰めし、新鮮さを保つため脱気する。野菜は殺菌しておりすぐ調理ができる。「包丁を使わず多くの種類の野菜が摂取でき、ごみは袋だけ。冷凍食品にはない生の野菜の香りを生かした」と鈴木宏一企画開発部課長(46)。

 希望小売価格は、かんたん野菜セットが百三十~三百五十グラムで百九十八円など「仲卸で青果を安く仕入れることができる分、割安に設定できる」(鈴木課長)という。

 同社はカット野菜を事業の柱の一つに育てる計画。一方で農業生産法人を立ち上げ、青果の直販にも力を入れている。「時代に応じた独自の商品づくりや販売手法に取り組んでいきたい」としている。(森本修代)

熊本日日新聞社 2008年3月6日朝刊

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