微粉末ノリに脂質吸収作用 栄養補助食品に製品化
通宝海苔(熊本市)・県立大が共同研究
微粉末化し加熱したノリを調べる通宝海苔の近藤昌次商品開発室長=熊本市の通宝海苔研究所
通宝海苔(熊本市)は県立大との共同研究で五日までに、非常に細かい粉末にしたノリを加熱して食べた場合に、脂質の吸収を促す作用があることをラット実験で確認した。油分に溶けるビタミンAやビタミンEを効率的に吸収でき、高齢者のエネルギー摂取不足の解消や介護食への利用が期待できるという。

 ノリを微粉末にして加熱する一連の加工技術を同大の友寄博子講師が特許申請した。同社は、同技術を使いカプセル入りの栄養補助食品として製品化。十一月末にも発売する。

 同社によると、脂質吸収の機能は焼きのりを平均粒径十八ミクロンの微粉末にし、百二十度で加熱してラットに与えた実験で確認した。友寄講師は「ノリに多く含まれる食物繊維が加熱で増え、脂質の吸収を助けているようだ」と分析している。

 また、ノリは栄養が高いものの「強固な細胞壁があり吸収効率が悪かった」(近藤昌次・通宝海苔商品開発室長)が、微粉末化で細胞壁が壊れ、ノリそのものの成分に含まれる肝機能改善などの効果も上がるという。

 同社では、焼きのりを作る過程で毎年一トンほどのくずノリが出るため、有効活用を狙って二〇〇五年、共同研究をスタート。当初はノリが肥満を抑制する作用に注目していたが、微粉末化で逆に脂質を吸収することが分かった。

 同社の近藤室長は「今まで廃棄していたノリを使え環境保護でもプラスになる」。塚田一成社長は「主力商品として全国に売り出す」と話している。(伊豆信太郎)

◇   ◇

 熊本産の食材や資源、情報技術(IT)などを活用し、競争力強化を図る地場企業の努力が続いています。そうした“熊本発”のものづくりやサービスを「メード・イン くまもと」として随時、紹介します。

熊本日日新聞社 2007年11月6日朝刊

Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun <メード・インくまもと>