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子どもにも睡眠時無呼吸症候群?
間もなく5歳になる息子のことです。息子は早産のため超未熟児として生まれました。発育、発達ともに1年以上の遅れがあります。睡眠時に時々無呼吸になることがあり、気になります。無呼吸状態は10秒から1分以内。いびきはありません。睡眠時無呼吸症候群という症状があること知り、もしかして子どもにもあるのではないかと思い始めました。発育、発達にも関係があるのでしょうか?(宇土市、主婦、32)
扁桃肥大、肥満など原因
池澤誠
熊本大付属病院
発達小児科助手
睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome)は、大きく「中枢性」と「閉塞(へいそく)性」という2つの種類があり、子どもも対象になります。「中枢性」は脳や神経の病気、心不全や不整脈などの時に見られますが、未熟児など脳の中枢の発達が未熟な場合にも見られます。
睡眠時無呼吸症候群は、2003年の新幹線運転士の居眠り運転で注目されました。この居眠り運転のケースは「閉塞性」です。胸やお腹の動きは保たれているのに、鼻やのどの空気の通り道が閉塞して呼吸が停止するものです。原因としては、アレルギー性鼻炎、扁桃(へんとう)肥大、肥満など。小児、特に幼児は一般に扁桃が大きく、扁桃肥大の場合が多いようです。
アメリカの文献では、正常児の1〜2%に閉塞性無呼吸が見られると推定しているものもありますが、中枢性はもっとまれだと思われます。
SASの目安は「呼吸が止まっている状態が10秒以上で、1時間当たり5回以上」といわれますが、これ以外でも治療の対象になり得ます。
特に子どもの場合は、成長と発達にとって重要な「睡眠」に障害をきたす原因となり、日中の集中力の無さや学力低下が起こることもあります。目安に該当しなくても、睡眠時の無呼吸に家族が気付き、日中の様子などで思い当たるところがあれば、小児科への受診をお薦めします。胸をはだけた状態で無呼吸の様子をビデオに撮って、受診時に持っていかれると、大変役に立ちます。
まずは小児科へご相談いただいて、睡眠時無呼吸が疑わしい場合、入院で検査を受けられる病院へ紹介されることになると思われます。
入院検査で睡眠時無呼吸があると判断された場合、程度や原因によって対応が異なります。扁桃肥大が原因で閉塞性無呼吸が起こっている場合、子どもの扁桃肥大は年齢とともに改善することも期待できますが、無呼吸の回数が多かったり、1回の無呼吸の時間が長い場合、扁桃摘出術などによる早急な治療が望まれます。
中枢性無呼吸に対しては、睡眠時だけ鼻マスクタイプの人工呼吸器をつける必要があることもあります。この場合、導入の時に慣れるための入院が必要です。入院期間は年齢にもよりますが、子どもでは1カ月以上かかることもあります。本人とご家族が慣れてきたら、退院して自宅で在宅人工呼吸器療法という形で治療を続けることになります。睡眠時無呼吸症候群に対する在宅人工呼吸器療法は保険適応ですが、定期的なかかりつけ医への受診が必要となります。
子どもの場合、小児科医がかかりつけ医になることが多いでしょう。子どもも大人も、体のことを何でも相談できる「かかりつけ医」をもつことがとても重要です。
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