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「全国初の動き応援」「行政公認に抵抗感」 県民の声
「命救える」「抵抗感じる」。熊本市が五日、慈恵病院(同市)が申請していた「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の設置を許可したことに、県民から賛否さまざまな声が上がった。
「緊急避難措置としてあっていい」と子育て支援をするNPO法人代表の宮田美野枝さん(63)=合志市。「親が精神的に追い詰められた状況では、相談する余裕はないはず。いったん、預けたとしても気持ちが落ち着いたら引き取る方法も準備してある」と評価。「親は『ゆりかご』があるから子供を捨てようと安易に考えるはずはない」と理解を示す。
三歳と零歳の男の子の子育て中の自営業福山康代さん(37)=熊本市=は「子供を捨てない社会を実現するには時間もかかる。小さな命を救う全国初の動きが、熊本市から始まったことは応援したい」と歓迎する。
設置に反対する声も。合志市の保育園長平野正憲さん(60)は「育児放棄の助長につながる恐れがある施設を、行政が公認することに抵抗を感じる」とし、「問題の背景には倫理観や心の教育の欠如があり、立て直しが必要だ」と指摘する。
息子二人を育てた主婦大島春子さん(73)=熊本市=は「設置は今の世の中ではやむを得ないかもしれないが、私たちの世代はどんな苦労だって平気だったんだが…」。
一方、運用面での懸念の声も。ともに設置には賛成だが、熊本市の会社員北里みどりさん(48)は「既に出生届が出された子供が預けられた場合、二重戸籍の問題が出てくるのでは」。大学生山之口真美さん(19)=同市=は「(匿名性を確保しながら)子供を預ける人の事情を病院側が知る仕組みも必要」と提案した。(岩下勉、森紀子)
(熊本日日新聞2007年4月6日付朝刊)
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