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赤ちゃんポスト許可へ 厚労省も「不許可理由ない」 熊本市
 熊本市島崎の慈恵病院(蓮田太二理事長)が同市に届け出た「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」の設置申請について厚生労働省は二十二日、「ポスト設置自体は現行法に違反しているとは言えない」との見解を示した。同市は同病院と協議中の課題などを検討して判断するとしているが、最大の懸案だった法律上の問題がクリアできたことで、ポスト設置が許可される見通しとなった。設置されれば、全国で初めて。

厚労省担当者との協議後、記者の質問に答える幸山政史・熊本市長=東京・霞が関
 幸山政史市長は同日厚労省を訪れ、同省と(1)ポストに新生児を預けることが児童虐待に当たらないか(2)ポスト設置が犯罪の手助けに当たらないか(3)妊娠の届け出義務違反ではないか、など、市が整理した課題五項目について協議。対応した家庭福祉課と医政局総務課は「いずれも明らかに違法であるとは言い切れない」と答えた。

 同市は課題として同病院に(1)ポスト運営の理事会への説明など(2)児童虐待防止への対応(3)児童の権利の確保(4)母子保健法違反の可能性の検討、の四項目について見解を求めているが、市幹部、同病院とも「難しい問題ではない」との認識を示している。  厚労省は、市から提出された協議事項について正式に文書で回答するが、「ほかの省庁との協議も必要で、月内に出すのは難しい」(家庭福祉課)という。

 一方、同省の辻哲夫事務次官は二十二日の定例会見で「現実に子どもを遺棄し、死亡させる事件がある。子どもの安全を守ることは大切なこと」と指摘。赤ちゃんポストは「十分に配慮がなされた上で設置され、許可を認めないという合理的な理由はない」と語った。

 今回の厚労省の見解について、慈恵病院は「命の尊さを理解してくれた」と評価している。

 赤ちゃんポストは、親が養育できない新生児を受け入れる設備。同病院は昨年十二月、赤ちゃんポスト設置に伴う病院施設の変更申請書を提出。市は庁内の連絡会議を設置し、県と協議するなどして赤ちゃんポストが現行法に違反しないかを検討してきた。(中山智雄、亀井宏二、田川里美)

(熊本日日新聞2007年2月23日付朝刊)

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