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「勇気持って決断を」 設置申請の慈恵病院 熊本市の判断促す
 親が養育できない新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」の設置を熊本市に申請している慈恵病院(同市島崎)は4日、会見を開き、「申請から1カ月以上経過したが、いまだに市の判断が出ていない。勇気を持って早期に決断してほしい」と訴えた。

  ポスト設置に際しては、施設の改修について医療法に基づく許可が必要。同病院は昨年12月15日、病院施設の変更許可申請書を市に提出。市は受理したが、「申請の目的が国内法で想定されておらず、総合的な判断が必要」として、通常の許認可手続きに要する1週間〜10日では結論が出せないとしていた。

 会見で同病院の蓮田太二理事長は、「1月31日に市とあらためて協議したが、判断の時期など具体的な回答は得られなかった」とし、「全国初の判断になるため大きな抵抗があるようだが、助けられる命があるのだから、一刻も早く決断してほしい」と述べた。

 さらに「市や県のレベルで判断できないようなら、国にも訴えたい」と話し、今後は厚生労働省や法務省にも検討を要望していく考えを示した。

 会見には、児童虐待に詳しい熊本大大学院医学薬学研究部の恒成茂行教授(臨床法医学)と杏林大医学部の佐藤喜宣教授(同)が同席。「赤ちゃんを育てられない母親は多く、えい児殺害が無くならないことを考えると、ポスト設置は良い試み」(恒成教授)、「命を守るという点で、まさに予防医学。緊急避難的なものとして設置すべきだ」(佐藤教授)などと語った。

 同病院が早期の回答を求めていることについて市は「ポストの設置は現行法で想定しておらず、慎重にならざるを得ない。児童相談所など現行の仕組みではなぜ不十分なのかも議論が必要。市単独での判断は難しく、国と一緒に検討しており、結論を出すには時間がかかる」と話している。

 同病院の計画によると、ポストは病院施設の外壁に専用の扉を設け、内側に保育器のような医療機器を置いて新生児を預かる仕組み。(田川里美)

 (熊本日日新聞2007年2月5日付朝刊)

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