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高用量のフルベストラントが腫瘍マーカーの濃度を有意に低下 米、乳がんシンポ
 1カ月に1回、筋肉投与する抗がん剤フルベストラントを使った臨床試験のデータが、米国サンアントニオで07年12月に開かれたサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表された。高用量のフルベストラントの投与は、低用量の投与に比較して腫瘍(しゅよう)バイオマーカーのKi67濃度を有意に低下させた。Ki67の腫瘍内濃度は、患者の長期予後と直接相関するとみられている。

 臨床試験は、エストロゲン受容体陽性の局所進行性乳がん患者200人以上を対象に、16週間の術前療法としてフルベストラント500r投与と250r投与を比較した。主要評価項目は、腫瘍(しゅよう)細胞増殖の重要な指標で治療効果の特異的な指標のKi67濃度とした。

 試験データによると、500r投与が250r投与よりも腫瘍マーカーを抑制させた。転移性乳がん患者に対し、フルベストラント250rは乳がんの標準的治療薬とされるアロマターゼ阻害剤と同等に有効なことが複数の臨床試験で証明されている。今回の試験データは、用量を増加させることによってフルベストラントの抗腫瘍効果をさらに高める可能性があることを立証した。この結果、転移性乳がんに対するフルベストラントの高用量治療を検討する余地が生まれた。

 さらに500r投与は、250r投与に比べ、エストロゲン受容体の「ダウンレギュレーション(機能低下)」も有意に促進した。フルベストランは、エストロゲン受容体の分解を加速し、腫瘍細胞の増殖に欠かせない多くのシグナル伝達経路を阻害する。その結果、エストロゲン受容体機能の低下が一層促され、腫瘍増殖の必要条件が直接途絶える。

 フルベストラントは、英アストラゼネカ社が開発した。現在、250rが転移性ホルモン感受性乳がん患者の二次治療を適応として54カ国で承認されている。500rは臨床試験で転移性乳がんへの有用性を調べている。(南里秀之)

(くまにちコム「健康・医療」2008年1月4日)
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